スティーブ・ジョブズ劇場はドラマチックに展開し、今幕が下りた

パソコン黎明期のチャレンジャーでした。当時はおもちゃ扱いされていたパソコンを、実用に耐えるマシン、マッキントッシュに創り上げ、今日のパソコン時代を切り開きました。

マッキントッシュは成功を治め、その時代のコンピュータの覇者、IBMを震撼させます。時間のないIBMはただマックに追いつきたいがため、オープン規格でIBMパソコンをでっちあげるのですが、これが大成功を収めてマックの成功をぶんどることになります。

成功を収めたIBMですが、まだまだパソコンを正確に評価することはせずに、OSなどは下請けの弱小メーカーのマイクロソフトにあずけっぱなしにし続けました。マイクロソフトは、IBMの隙に乗じて、正当なIBMのOSであるos2をそこそこに開発しつつ、windowsをつくりあげて、IBMパソコンの果実をいただき、頂点を極めることになります。

現在のスマートフォン/タブレットパソコンの状況は、マッキントッシュが瓦解していく直前にそっくりです。当時のIBM vs. マッキントッシュがちょうど アンドロイド vs アイフォンにダブって見えます。スティーブ・ジョブズにとっても、前回の轍を踏まないことが、唯一の気がかりではあったでしょうね。

スティーブ・ジョブズ死亡に関しては、連日報道されておりますが、その中で秀逸だと思った記事をご紹介します。最後の〆が良いですね。

2011/10/6 10:06

日本経済新聞/ビジネスリーダートップ > コンフィデンシャル > スペシャルリポート > 記事

米アップルはスティーブ・ジョブズ会長が5日死去したと発表した

2007年6月29日午後6時過ぎ、米シリコンバレー。スティーブ・ジョブズ氏はローリーン夫人とともに自宅そばのアップル直営店を訪れた。店内はこの日発売された多機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」を手に興奮する人々であふれている。ほどなく歓声が上がった。「スティーブがいるぞ」。拍手が起こり、カメラが取り囲んだ。

常にスポットライトを浴びる姿は、経営者というより、ギターをコンピューターに持ちかえたロックスターだった。ショーアップされた製品発表会は有名だが、単に口八丁手八丁のセールスマンだったわけではない。切れ味のいいプレゼンも、忍耐強く作り込んだ自信作があってこそだった。

「もし今日が人生最後の日なら、今日予定していることを本当にやりたいか」。毎朝、鏡に映る自分に問いかけた。健康不安に悩んだここ数年は時間を無駄にできないとの思いが強かったに違いない。晩年の代表作となったiPhoneの開発を社内で宣言したのは04年半ば。膵臓(すいぞう)がんが見つかり手術を受けたころだ。

本人は技術者ではない。才能のあるエンジニアを集め、時にむちゃな注文を出しながら製品の完成度を高めるのがジョブズ流。「何がほしいか考えるのは消費者の仕事ではない」と市場調査はあてにしなかった。自分がほしいかどうか。自らの感性を判断基準とした。

特にこだわったのは製品の美しさだ。携帯電話の表面に並ぶ数字や文字の操作キーも、ジョブズ氏の目には醜いブツブツとしか映らなかった。iPhoneがキーがないタッチパネル操作となったのも審美眼の結果だ。

先端的なテクノロジーをクールなファッションに仕立てて人々を熱狂させ、高性能コンピューターをポケットに入れて持ち歩く時代を先導した。パソコン用基本ソフト(OS)を標準化しIT(情報技術)大衆化の土台を作ったのはマイクロソフトのビル・ゲイツ会長だったが、利用者のすそ野を広げたのはジョブズ氏の功績だ。「スティーブのセンスの良さは驚異的だ」。ゲイツ氏さえ嫉妬した。

時代の先駆者だった米アップルのジョブズ氏の歩みを映像で振り返る

何事も細部まで自分で確かめないと気の済まない性格。あるときシリコンバレーの和食店で食事をするジョブズ氏を見かけた。帰り際、連れを待たせて勘定書をじっくり吟味する後ろ姿が印象的だった。

完璧主義は会社でも発揮された。無謀な取り組みとアナリストに酷評された直営店の展開も、ブランドイメージを左右する製品販売を他人任せにできないと押し切った。高い集客力の秘訣を尋ねると、「顧客にすばらしい体験を提供できている」と満足そうだった。株主総会ではどの幹部よりも分かりやすく、面白く事業内容を株主に説明した。

使いやすい機器とインターネットを融合した事業モデルで築いたビジネスの生態系は巨大だ。影響力はITにとどまらず、メディアや家電、ゲーム業界にも及ぶ。高収益にあやかろうと、多くの企業がアップルをまねた製品を出した。

ジョブズ氏の巧みな交渉術もアップルの武器だった。

経営危機に直面したときは「世界を良くするため」とライバル関係にあるゲイツ氏を説き伏せ、マイクロソフトとの提携話をまとめた。リンゴの商標を巡り法廷で争ったポール・マッカートニー氏らを口説き、ビートルズ曲のネット配信にも成功した。確かに取材でも、目を見てよどみなく話すジョブズ氏のペースに引き込まれていく感覚があった。

上り下りの激しいジェットコースター人生だった。実の母親は未婚の大学院生で、生まれてすぐ養子に出された。大学は半年で中退。アップル創業で時の人となり当時のレーガン米大統領も絶賛したが、身勝手な振る舞いを問題視するほかの経営陣と対立。自らペプシコから引き抜いたジョン・スカリー社長によって、会社から追放された。30歳だった。

アニメ「トイ・ストーリー」で知られる映画会社ピクサーの設立などを経て、12年後に最高経営責任者(CEO)としてアップルに復帰してからは携帯音楽プレーヤー「iPod」に始まるヒットの連続。破綻寸前だった会社を、2010年には世界で最も時価総額の大きいIT企業に押し上げた。だが、間もなく再び病に倒れ休養生活に入り、11年8月24日にCEOを辞任していた。

ストックオプションの不正付与問題で謝罪を迫られ、自身の健康や後継者計画について情報開示が足りないと批判も受けた。必ずしも教科書的ではない手法のジョブズ氏が産業史に残る企業再生を果たしたことは、イノベーション(革新)を生む経営とは何かを改めて問う材料になるだろう。

若い世代に「すばらしい仕事をなし遂げるには、それを愛することだ」と助言していた。本人にとって愛の対象は終生アップルだった。ジョブズ劇場はドラマチックに展開し、今、幕が下りた。(村山恵一)

 

原子力保安院、さりげなく隠匿情報を露出中。忘れないようにしよう。

役人ならではの周到な用心深さか。原子力ではなく、自己の保安を図っているのか。隠していた情報を小出しに目立たないように露出して、自己保安を図っているのだろうか。

忘れないようにここにメモしておこう。

メルトダウン予測資料、震災当日に作成 保安院公表

2011/9/2 22:06

経済産業省原子力安全・保安院は2日、東日本大震災の発生直後に作成した東京電力福島第1原子力発電所1~3号機の事故解析・予測資料を公表した。最悪の場合、3月12日未明に炉心溶融(メルトダウン)が起きうるとしていた。官邸の窓口に保安院職員を通じて渡したが説明はしておらず、どう活用されたかは不明という。事故調査・検証委員会の調査で焦点の一つとなりそうだ。

半年もたって急に公表した理由は明らかにしなかった。保安院によると解析は独立行政法人原子力安全基盤機構に依頼。同機構は原子炉への注水が止まり冷却できなくなった場合、炉内の状態がどう変わるかを「緊急時対策支援システム(ERSS)」で計算した。保安院は資料を3月11日午後10時に作成した。

同資料によると、11日午後10時50分に燃料棒が冷却水から露出すると予測。同11時50分に燃料の被覆管が破損し始め、12日午前0時50分に溶融が始まるとした。同3時20分に原子炉格納容器が設計上の限界圧力に達してベント(排気)が必要になり、放射性物質が外部に出ると予測した。

保安院によると資料は3月11日午後10時44分、12日午前0時17分の2回、官邸危機管理センターからアクセスできる電子フォルダーに入れた。官邸にいた保安院職員が印刷して担当者に渡したが、内容の重要性を説明した形跡はないという。

3号機についても同様の解析・予測を進め、13日午前6時50分に官邸側に渡した。また1号機は放射性物質の外部への影響なども計算したが、官邸には送らなかった。

保安院は「ちぐはぐな対応で、良かったとは思っていない」としている。東電は「炉心の損傷割合など社内の計算結果を保安院に出した」というが、保安院の予測が東電と共有されたかは不明だ。

「保安院の予測が東電と共有されたかは不明だ。」との記事ではあるが、これはしっかりと共有されていたであろう。東電の社員の子供を預かる仕事をしていた人が、あとで確認したら東電家族は自分たちだけで震災のその日のうちに栃木に逃げていた。という生々しい証言がある。

http://blog.livedoor.jp/jiangkou1980jp/archives/51721615.html

有名な4月2日のインタビューだ。ユーチューブもあるぞ。

http://www.youtube.com/watch?v=EcF_75slgwk&feature

美しい日本を放射能だらけにした東京電力と保安院。忘れないようにしよう。

リメンバー福島原発

スカイプ(Skype)危うし。google voiceが登場。早速利用してみました。

いつものように、Gmailを開くとチャットのしたあたりに「電話をかける」という項目が増えている。クリックすると、Gmailから通話しようというページ。初めてならば、ボイス&ビデオチャットをインストール。クリックするとあっという間にインストールされます。

早速、電話番号を発信してみると、クレジットが足らないということで、google voice設定のページに飛ばされます。

ここで、通話料金を検索するという欄があるので、ここに電話番号を入れて検索をクリックすると、エラーがでます。これは、国番号の「81」を入れていないからで、市外局番が022(仙台市)の場合ですと、022を8120として電話番号を入れてみるとOKですね。090から始まる自分の電話番を入れてみるには090を8190と置換して入力してみます。日本の固定電話にはUS$0.02/分、携帯電話だとUS$0.11/分で電話がかけられるということになります。ちなみにアメリカ宛だとus$0.01/分ということになります。詳細はgoogle voice 通話料のページで。

激安です。

では、早速us$10.00のクレジットを購入してみましょう。クリックするとgoogle checkoutに飛ばされます。ここでクレジットカード情報を入力して支払うとクレジット購入が完了。

早速電話をかけてみると、おぉかかりました。この場合は市外局番022からの番号で大丈夫でしたね。ちなみに、8120から始まる番号でかけてみると、これもOKです。相手側に電話番号は通知されません。

音質はまあまあ、一分間お話をしてクレジット残高を調べるとUS$9.89となっていました。しっかりしていますね。

 

“管がぶれている”と報道する”マスコミがぶれている”

テレビ、新聞、雑誌などの大手マスコミの報道を見る限り、われわれは頼りのない首相に難渋しているかのようである。でも、国民はそのような大手マスコミの報道が信用できないことに気づきはじめているのかもしれない。

ナデシコジャパンの活躍を伝えるロイターのインターネット記事を読んでいると、右下に小さくアンケートがある。

ロイターオンライン調査

菅直人首相は「計画的、段階的に原発への依存度を下げ、将来は原発がなくてもやっていける社会を実現する」と述べた。あなたはこの方針を

支持する

支持しない

投票結果を見る

でもって指示するにチェックをつけて投票結果を見てみると、

ロイターオンライン調査

菅直人首相は「計画的、段階的に原発への依存度を下げ、将来は原発がなくてもやっていける社会を実現する」と述べた。あなたはこの方針を

支持する (827 votes, 58%)

支持しない (610 votes, 42%)

まあ、こんなところだろうと思う。

翻って、今朝の日本経済新聞の一面左上端の記事を掲載してみよう。

場当たり政策で国は衰退 編集委員 実哲也

2011/7/14付日本経済新聞 朝刊

「投資や雇用の計画が立てにくくなったのがいちばん困る」。企業経営者は異口同音にそう語る。

裏付けないまま

それはそうだろう。福島第1原子力発電所の事故を受けて、多くのメーカーが関西などへの生産シフトを表明したのはわずか2カ月前のこと。気がついたら電力不足が最も深刻なのは関西圏内になりつつある。来春にもすべての原発が停止する可能性を誰が想定できただろうか。

目の前の電力危機をどう解決するのか。13日の記者会見で菅直人首相はその疑問に納得できる答えを出せないまま、高々と「脱原発依存」をぶちあげた。

定期検査を受けている原発の再稼働時期については曖昧なまま。電力不足は自家発電や節電で十分埋められるというが、数字の裏付けは欠いている。何よりもそれに伴うコスト上昇についての言及は全くなかった。親しい側近だけで場当たり的に決めたのではと勘繰りたくもなる。

福島の事故が原発の安全神話を崩し、エネルギー政策が抜本的な見直しを迫られているのは確かだ。原発依存度を2030年に53%にほぼ倍増させる計画は非現実的になった。風力や太陽光など再生可能エネルギーを大きく育てるとともに、技術革新で省電力を促進することが不可欠だ。

ただ、エネルギー政策の転換には複眼的なアプローチが欠かせない。安全性、コストの抑制、エネルギー源の国内確保、安定供給など様々な視点から検討すべきだ。例えば再生可能エネルギーを拡大する際には負担増を抑える方法も考える。原発についても使用済み核燃料処理なども含めたコストの判断が必要になるだろう。

どのくらいの時間をかけてエネルギー源を見直していくのかも重要な論点だ。「結論先にありき」ではない総合的な論議が求められる。

議論には幅広い世界から人材を集めなければならない。従来のように原子力の専門家や関係者だけで固めれば、電力供給体制のあり方を含めた抜本的な検討はできない。再生可能エネルギーやスマートグリッド(次世代送電網)など新技術に詳しい人材も参加すべきだ。

企業が逃げ出す

経済全体への影響がわかるメンバーも加える必要がある。ただでさえ高い法人税率や円高によって、日本企業を取り巻く環境は悪化している。世界の国々は企業や工場、人材を奪い合う競争を繰り広げている。電力供給やコスト面で不安が高まれば、企業の海外移転が思った以上に加速する可能性がある。

菅首相は気に入ったおもちゃを手にしては放り投げるようなことを繰り返してきた。消費税率の10%への引き上げ、環太平洋経済連携協定(TPP)推進など平成の開国……。どれも日本の将来を左右する重要課題だが、事実上、宙に浮いた形だ。本格的な復興予算の編成時期も遠のきつつある。政権の行方や方向性がわからず、霞が関も開店休業状態だ。

政治の気まぐれな政策決定は、途上国のカントリーリスクの一例としてしばしば挙げられる要素だ。場当たり的な対応をこれ以上繰り返せば「政治は三流」と笑っていられなくなる。少子高齢化や財政悪化など、ただでさえ難題を抱えた日本。政治の機能不全はそのまま国の衰退につながる道である。

嘘は言っていないが、真実にはほど遠いところにいる。「口舌の徒」と非難しておこう。

“政治の機能不全はそのまま国の衰退につながる道である。”が国の滅亡よりははるかに優れた道だ。”場当たり政策で”原発を捨てようとしている管を、今、現在、首相に戴いているということは、まさに日本の幸運と呼ばずしてなんと呼ぶのか。神風が吹いているとしか言いようがない。

さて、掲載した日本経済新聞の記事だが、なんど読んでも酷い。考え得るすべてを揚げて真実を覆い隠している。

原発推進は亡国への道であるという真実を。

 

管直人首相はがんばっている。

ここにきて、菅直人首相を評価し始めました。彼の存在こそが、原子力発電所を日本から駆逐する大きな力になっています。

与党、野党、マスコミ、官僚・・・、敵ばかりの中にあって超然と反原発に邁進しているのは立派です。前回は、読売の後出しじゃんけんともいえる書き換え記事についてのべましたが、今回は、意味が不明な日本経済新聞の社説を掲載しておきましょう。

混乱に輪かける唐突な原発テスト表明

2011/7/7付

海江田万里経済産業相が6日、全国の原子力発電所でストレステスト(耐性調査)と呼ぶ追加的な安全検査を実施すると表明した。地震や津波に襲われたとき、原発の設備が安全基準で定めた水準に対し、どの程度の余裕があるか調べる検査だ。

福島第1原発の事故を受け、ほかの原発で安全性を念入りに確かめること自体は妥当だ。しかし、定期検査で止まった原発の再稼働をめぐり地元が厳しい判断を迫られているなか、唐突な追加検査の実施表明は混乱に拍車を掛けている。

経産相はこれまで地元自治体に再稼働の要請を続けてきた。一方で、原発事故の発生から4カ月近くたっていきなりテスト実施を持ち出した。本来なら事故直後に始めるべきテストを、なぜ、この時期に実施すると発表したのか、理解に苦しむ。

定期検査で停止中の九州電力玄海原発2、3号機では地元が再開を容認する姿勢だった。だが佐賀県知事は「テストを待って判断するのが妥当」と、結論を先送りした。地元の自治体や住民は困惑し、かえって不信感を募らせている。

このままでは54ある原発すべてが1年以内に止まり、電力不足が深刻化して経済全体に影響が及ぶ。経産相は危機回避へ全力を尽くすというが、それを乗り越えるための具体的な手立てを示さなければならない。

菅直人首相はテスト実施の理由を自ら丁寧に説明すべきだ。首相は中部電力浜岡原発について政治判断で停止を指示し、これが発端になってほかの原発の運転再開が遅れている面がある。首相は佐賀県知事との面会も先送りしているが、これではあまりに無責任ではないか。

福島第1原発の事故を受け、欧州連合(EU)は域内の原発で素早くストレステストに着手した。日本でも実施する以上、細目を早く示し、国民が信頼できる検査体制を整えることが欠かせない。国の原子力安全委員会が関与し、「ダブルチェック体制」を機能させる必要がある。

原発の新設や運転再開では、まず原子力安全・保安院が安全性を審査し、それを安全委が重ねて点検する仕組みを取っている。班目春樹委員長はストレステストで大きな弱点が見つかれば「対策を実施するまで運転をすべきではない」と述べた。

安全委は原発事故へ対応が後手に回ったことで批判を浴び、政府は原子力安全を担う組織を再編する方針だ。しかし今の事態は急を要する。ここはひとまず安全委が「原子力安全の番人」たる役目を果たさなければ、その存在意義はない。

みなさん、この社説が何を言おうとしているのか分かりますか。不思議な文章ですね。原発を早く再開しろと言いたいのだが、言えない。

国会での自民党の質問も不思議です。この社説と同じで、再開を早くしろと促そうとしているのだが、うまく言えない。

今日は九電の「やらせメール」が発覚したのが、大きな話題になっているので、大手マスコミ、与党、野党、いずれも原発再開を早くしろとはますます言えなくなってしまいました。